テイ・トウワ・eメールインタビュー (4)
2001年6月12日
ファッショナブルを「目指している」音楽にファッショナブルなものは無い
──ずばり、なぜ、日本のアーティストは、言葉の壁がないはずのインストゥルメンタルのダンス・ミュージック/エレクトロニック・ミュージックであっても、海外に出ていくことが難しいのでしょうか?
英語が話せません。
──それを打開する手だてはあると思いますか?
駅前留学、ユニクロ、牛丼。
あ、牛丼付きCD!!いいかも。
──(しつこく)それでもダメだったら? 差別的なものを感じてしまうのはナイーブすぎますか?
NOと言えない日本人?土地が高過ぎ?うさぎ小屋?それとも、外人のアレはやっぱデカいとか?そういうことを言わせたいのか!
──最近では、海外のアーティストやレーベルでも、日本のレコード会社とライセンス契約を結ばず、直接輸入盤をセールスすることに力を入れ始めている動きがあります。それは、効果的なプロモーションもなされず、決していいディールではない、ということが明らかになってしまったからだと思います。テイさんから見て、日本の、特に洋楽を扱っているレコード会社や業界にはどんな問題点を感じてますか?
計算できません。
──海外とのディールって、シビアですよね。マーケットの中で自分の価値を高めるための根本的な努力って、アーティストが当然しないといけないことなのに、日本にいるとそんなところまで全部マネージメントやレコード会社任せにできる。過保護もいいところでダメだと思いませんか?
過保護。NOと言えない日本人?
それからメジャー会社はメジャーということでぬるま湯。それから、いまだ、海外でリリースされるというだけで、出してもらえて嬉しい、出てる偉いだろうからみたいなイナたい連中がダメ。
──Napster(及び、その他のファイル交換ソフト)を使ったことはありますか? またこれらについては、どんな意見をお持ちですか?
周りの友人は騒いでいた。そんなことより、地方都市こそITを!事実、日本では一部の都市でしか、ブローバンド対応で無いので、ナローは無料だからと言っても、一曲引っ張ってくるのに何分もかかってまで、やるのか?
日本以外のブローな国では、リアルな問題だったが、以上のインフラの問題上、日本ではリアルにまだなってなかった。オタク以外。
──テイさんのホームページのBBSには、たまにテイさん自身も登場して、直接的なコミュニケーションをしていることもありますが、ホームページやネットでの展開全般には、どんな可能性を感じますか?
今は、可能性は特に感じていない。
が、例えば、towatei.comさえあれば、それがレコード会社として成立してしまう可能性は今後あり得る。
僕に限らず、アーティストが自分の公式サイトを持って、良心あるファンや興味のある人たちと直接的なコミュニケーション取る理由、権利:ネガテイブなことをだらだらと、公のネット上垂れ流す、モラルのない、醜い、不快な自称ファンみたいな有害なゴミ連中。その不潔な営業妨害非公式サイトからのプロテクション。守る権利。アーティストも人間だということ。人への思いやり。
──イメージとは違って、テイさんは、ファッションと安易に結びついた音楽が嫌いだと思うんですが、どうでしょうか?
お洒落とは、目指すものではなく、滲み出るものではないか。ファッショナブルを「目指している」音楽にファッショナブルなものは無い。悲しい。しょっぱい。
──地雷キャンペーンなど、ミュージシャンの社会的活動が最近またクローズアップされる機会が多いですが、テイさんは、こういった活動全般については、どんな意見をお持ちですか?
ボランティアは素敵ななことだと思う。
が、なんだかよくわからん団体に寄付やノーギャラで仕事をする経済的余裕は今の僕には無い。
「同情するなら金をくれ」
──テイさんにとって、2ステップが面白かったところは何だったんでしょう? そして、ウエストロンドンのあの盛り上がりよう(盛り上げよう?)っていうのは何だったんでしょうか?
わかりません。
そんなことより、地方都市こそITを!
──チャート的な意味合いを離れて、いまテイさん自身が最も気に入っている(気になっている)音を教えて下さい。具体的な音楽でなくても構いません。曲のパーツでも自然音でも結構です。
新緑の臭い、色、小鳥のさえずり。
たまーに行く、新宿のVYNAL。
元ちとせさんの歌声。
ピース!
テイ・トウワ
テイ・トウワ プロフィール
1964年生まれ。87年、留学のため渡米。ニューヨークのクラブ・シーンでDJとして活動。90年ディー・ライトのアルバム『ワールド・クリーク』でワールドデビュー。その後 ディー・ライトとして計3枚のアルバムをリリース。94年、アルバム『フューチャー・リスニング!」』でソロ・デビュー。活動の拠点を本格的に日本に移し、坂本龍一やピチカート・ファイブからビヨークまで、さまざまなアーティストのプロデュースやリミックスも手掛ける。また、自身のレーベルakashic recordsも設立し、国やジャンルに関係なく興味深いアーティストを積極的にリリースしている。今年、テイ・トウワとしてのベスト・アルバムと、スウィート・ロボッツ・アゲインスト・ザ・マシーン名義のセカンド・アルバムをリリース予定。オフィシャル・ホームページは、http://www.towatei.com/
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