マイケル・カネロスの「海外グリーンテック事情」

テクノロジー、ビジネス、公共政策の三要素が交差するグリーンテック領域の動向を伝える

アップル、PLC関連の特許を申請--エネルギー管理分野参入への布石か

2010年1月18日

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アップル(Apple)がエネルギー管理の目的に利用可能なデバイスの特許を申請していたことが明らかになった。

最初にPatently Appleブログが報じたこれらの特許は、簡単にいうと、電灯線通信(PLC)経由で家庭のコンセントに接続する装置に関するもの。この装置があれば、家庭のコンセントをインターネット回線用のポートに利用できる。また、いうまでもなく、PCLはさまざまな機器の制御に使える。切れかかって点滅する電灯のスイッチを切ることもできるし、切り忘れたサーモスタットのスイッチを出先からオフにすることもできる。

この特許申請は昨年第2四半期に提出されたが、Patently Appleにはこれに関するダイアグラムも載っているので、チェックしてほしい。

PLCは、むろんアップルのオリジナルというわけではなく、すでに欧州では一部で普及がはじまっている。スマートグリッド関連のベンダー関係者のなかには、欧州ではスマートグリッド向けのプロトコールとしてPCLの人気が高まるだろう、と私に語った者もいる。その理由は「欧州にはセメントでできた家が多く、無線のZigBeeはセメントの家には弱いから」というもの。これは私の勝手な考えではなく、実際にフリースケール(Freescale)が言っていることだ(そして、フリースケールではZigBee対応の製品とPLC用製品の両方を製造している)。スマートグリッドの展開に関して現在世界でもっとも大規模な例は、3000万個のスマートメーターを家庭や事業所に導入したイタリアの電力会社エネル(Enel)によるものだが、同社ではこのためにPLC技術を採用している。PLCを専門とするエシュロン(Echelon)が聞いたら喜ぶ話だろう。

技術の独自性は、アップルが得意とする点ではない。同社が優れているのは、サードパーティが開発した要素技術を集め、それに気の利いたデザインを組み合わせて、まったく新しいものを創り出すことだ。iPodも、あるいは液晶画面を採用したiMacもそうした例で、これは重要なスキルだ。

なお、ホーム・オートメーション(家庭向けのエネルギー管理)分野分野には、グーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)、インテル(Intel)、シスコ(Cisco)やその他多数の新興企業などのIT系企業がすでに参入している。


[著者:Michale Kanellos(Greentech Media)/抄訳:坂和敏/原文公開:1月15日(米国時間)]

原文はこちら:
"Apple Getting into Energy Management?"

関連英文記事:
・"Apple Reveals Smart-Home Energy Management Dashboard System"(Patently Apple)

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プロフィール

米グリーンテック・メディア社(Greentech Media)編集長。CES(米国コンスーマー・エレクトロニクス・ショー)をはじめ、スタンフォード・イノベーション・ジャーナリズム・サミットやクリーン・エネルギー・ベンチャー・サミットなど多くの会議や協議会で講演、ナショナル・パブリックラジオ(NPR)やCBSのザ・アーリーショー、CNBCなどのテレビ番組にも多く出演中。2005年には、ソサエティー・オブ・プロフェッショナル・ジャーナリスト(米国最古のジャーナリスト協会)から全米オンライン特集記事賞を受賞。

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